2010年8月4日水曜日
セピア色の【シャドー】
根っからの八戸市民の皆さん。
久しぶりに待望の帰郷をなさった八戸出身の皆様。
観光でお越し下さった皆々様方。
八戸三社大祭の絢爛豪華極彩色超立体的可変式長距離運行型巨大山車のド迫力を十二分に堪能していただけましたでしょうか?
そんな、年に一度の全八戸人魂の夏祭り:八戸三社大祭、お還りの直後、同じ街中で、また別の恒例祭『長横町のんべ祭』も開催された。
いまだ祭りの余韻が色濃く残る(というか、まだ祭りの最中)午後5時半頃には、祭り気分に祭り気分を重ねようと吞兵衛達が受付に集まっていた!
まぁ、いまさらいちいちことこまかに説明するまでもなく、
『長横町のんべ祭』は所定5件の飲み屋さんで各1杯1品を次々と飲み喰い歩いて、楽しい宵を過ごすという、お馴染みのイベントである。
祭りで浮かれきって“乾いた”吞兵衛達が見逃すワケなどない!
こーゆーお手軽安心なイヴェントで、未知の新しい店や、普段、気になっていてもなかなか暖簾をくぐれなかった店を“開拓”するというのが、正しい横丁入門編であり、更なる横丁達人への近道でもある!
この期に及んでも未だに「横丁飲み歩きイヴェント」参加経験の無い方々は、次回から是非にでも参加し、八戸が誇る横丁文化を大いに満喫していただきたい。
そして横丁の愉しみと喜びを市内外へとドンドン発信していただきたい!
さて、昨夕の「のんべ祭り10コース」所定の5件の中から、
今回御紹介させていただきますのが、
長横町れんさ街の【サントリー・バー シャドー】
各店いろいろ れんさ名店街の中でも、
洋酒喫茶プリンスと並んで、老舗バー両巨頭の一翼とされる名店である。
その、一見して“重い”ように見えて意外と軽いドアを開け、
日が沈む前から薄暗い店内に歩み入ると…
そこは、いろんな意味でナチュラルに“セピア色”の世界だった。
まるで失われた“時の香り”を繋ぎ止めるかのようにカウンターを守る、飄々とクールなマスター。
先代店主から「シャドー」を譲り受けるまでは、
「シャドー」の常連客(フアン)として店を訪れていたという。
根っから、この店が好きなのだ。
そしてその「大好きなシャドー」をそのまま保存し続けることこそが、マスターの主たる仕事なのかもしれない。
カウンターの真ん中に象徴的に配置された、
サントリー・オールドの超大型ボトル。
壁に掲げられた、ガチョ〜ン! 谷啓さんのサイン色紙。
必要最低限の酒種から数多のカクテルを捻り出す、さり気ない知識。
ナニカの空き瓶に詰められた乾きモノ達を“ディスプレイ”した重厚な酒棚。
なにもかもが、いい“お味”を醸し出している。
キープのボトルが140本も並ぶという根強い人気にも
大いに納得である。
あたたかなカラーで仄かに照らされた店内がなんだか妙に心地良くて、
まだ陽の残る明るい街に出てゆくのが躊躇われさへした、
薄闇のシャドーだった。
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